Dr.Bonoの生命科学データ解析

オミックスデータの解析を主軸とした共同研究がいくつか走り出したので、生命科学のビッグデータに真正面から向き合う必要が生じました。たまたま1ヶ月前くらいに坊農さんの新しい本が上梓されていて、その内容が今の自分にぴったりすぎて、嬉しくてこの記事を書いてます。読んでよかった。

自分はRなどを使って時系列データの解析をおこなうくらいのプログラムは書ける人間です。でも遺伝子発現・蛋白などのビッグデータの解析は全くの素人。もちろんトランスクリプション、NGS、データベースといった言葉は知っていたけれども、エンリッチメント解析、Biomart、VCFなんてのはこの本で知りました。本書は1章「生命科学データ解析の歴史」、2章「生命科学分野のの公共データベース」、3章「データの形式とその取り扱い方」、4章「基本データ解析」、5章「実用データ解析」という構成になっていて、生命科学データの基本的な予備知識と手法について触れられてます。どの章も面白かったけど、個人的には5章がドンピシャでした。いろんなことがわかった気持ちになりました。全体を通して内容は初心者にはとてもわかり易く、特に本文の脇に無数に散りばめられている注釈が素晴らしい。FASTAは欧米ではファスト・エーと呼ばれるそうです。

来年やってくる大学院生の必読書が増えました。3,240円はお買い得だと思う。坊農さんありがとう。

genshiro

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